「首相案件」文書が農水省でも見つかりました。これだけではなく、財務省が「書き換え」を認めたことからはじまり、自衛隊の「日報」、愛媛文書などこれまで「ない」とされてきたものが次々と明らかになり始めています。なぜでしょうか。
安倍総理は、加計学園の計画を「2017年1月20日に初めて知った」と答弁し、また、「森友学園」問題では「私や妻が関係していたなら、首相も国会議員も辞める」と答弁してきました。強気の姿勢で霞ヶ関に忖度させ、メディアに圧力をかけ、自らに不都合な事実が明らかにならないようにしてきたのです。まさに官邸による情報統制です。
次々と新たな事実が報道され始めたということは、この統制が機能しなくっているということです。おそらく、朝日新聞の「文書かいざん」報道から自らの組織を犠牲にしてまで総理を守るのか?という空気が霞ヶ関に産まれたこと、テレビ局解体をめざす安倍政権に全てのマスメディアが民主主義の危機を感じたためではないでしょうか。
森友・加計の総理答弁は、政権の命とりになる可能性があります。事実を隠さず述べていれば、ここまで大きな問題にならなかったはず。総裁3選、憲法改正も不透明になってきました。安倍総理は、高い代償を払ったわけですが、情報公開をもとにマスメディア・野党が政権をチェックする民主主義本来の姿を理解できたでしょうか。