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憲法改正の議論は不要ではないが不急

本日、今年初の憲法審査会が開かれた。これまで新型コロナウィルス感染症に関連した緊急事態条項の整備、つまり、国会の定足数(56条)や議員任期(45条・46条)の見直しを憲法審査会で議論すべきとの提案があった。
我々は、これらは、「不要ではないが不急」の議論ということで応じてこなかった。そもそも憲法改正では間に合わないし、コロナ下で大規模な国民投票運動や国民投票を行うのは現実的でないためだ。
東京大学の宍戸教授のお話を伺ったところ、イギリスやスペインで行われたオンライン審議は、「討論を聞いて投票行動を決める」形であれば日本国憲法56条の「出席」にあたるとの見解であった。つまり、定足数問題は、憲法ではなく議院規則を改正すれば解決するということになる。議院自律権を行使すればいつでも解決できるということだ。
国会議員の任期を延ばすことについては、お手盛りとなるため慎重であるべきだ。静岡の補欠選挙、知事選挙や地方選挙は感染防止策を講じながら予定どおり行われている。喫緊の課題ではない。

本日の憲法審査会でも緊急事態条項を検討すべきとの意見があったが、できることから考えるべきだ。憲法改正の議論は平時にじっくり行えば良い。