1 まん延防止等重点措置
今週20日から、我が千葉県も含め埼玉、神奈川、愛知でまん延防止等重点措置が適用になります。
私は、ワクチン接種が本格化するまでは、緊急事態も含めさらに強い措置が必要と考えています。同時に、持続化給付金(売上の減少に応じた額を給付する形で)や特別定額給付金10万円の再支給が必要です。何も手を打たず、感染拡大に歯止めがかからない中で、オリンピックが開催できるとは思えません。
現に、日米首脳会談後の会見でロイター通信の記者は菅首相に「公衆保健の専門家らが準備できていないと話す状況でオリンピックを推進するのは無責任ではないのか」と質問したが管総理は答えず。日米共同宣言では「バイデン大統領は、今夏、安全・安心なオリンピック・パラリンピック競技大会を開催するための菅総理の努力を支持する。」とあり、オリンピック・パラリンピックの開催を支持するとはありません。
2 ハッキリしない接種時期
頼みはワクチン接種ですが、野党ヒアリングで医療従事者、高齢者などワクチン摂取の終了見込みを聞きましたが、政府からは答えが返ってきません。「6月末までに1億回分のワクチンを確保した」というばかりで、具体的な接種スケジュールは自治体に丸投げです。
自治体は5月以降、いつどれだけのワクチンが配布されるか分からないため、接種スケジュールが立てられない状況です。
3 先進国最低の接種率
日本のワクチン接種率は先進国で最低、バングラデシュ、韓国よりも下(NHKサイト)。4月末までに接種が終わる予定の医療従事者480万人についても、現時点で1割程度しか2回接種が終わっておりません。日本が確保したとされる1億回分についても、EUが域外への輸出許可制をとっているため、いつ来るのか、本当に6月末までに全部来るのか、ハッキリしません。オリンピックまでに全国民どころか高齢者3600万人の接種を終えることも絶望的です。
4 ワクチン接種に政府が責任を持つべき
菅総理は、ファイザーのCEOとワシントンで電話によりワクチンの追加供給を要請しましたが、報道によれば「日本へのワクチンの確実かつ迅速な供給と、追加の供給に向けた協議を迅速に進めることを含め、新型コロナウイルスの克服に向けて、緊密に連携」すると回答があったようです。今後の推移を見守りたいと思いますが、首相が公開の場で、海外の一企業に頭を下げなければならないことが、我が国の現状を語っています。
霞ヶ関の劣化も深刻です。ワクチン確保の遅れは取り戻せないとしても、接種の進捗について、自治体に丸投げではなく厚生労働省が責任を持つべきです。
ワクチンとの戦いは国をあげた総力戦です。ワクチンを開発し数量を確保し、全国民に摂取する。接種が終わるまでの間、迅速に支援をし国民の暮らしを守らなければならない。科学力、技術力、動員力。まさに国力が問われるのです。
コロナという「黒船」がきて、我々は自国の「遅れ」に気づきました。なぜ、こうなったのか。与野党とも、もう一度日本の在り方を考えなければなりません。